NEUTRAL - Force of Compromise

レーベル (Label) : Compromise Records
出身国 (Country) : 日本/山梨
公式ページ (Band Link) : https://www.facebook.com/neutralpunk/

 

1998年甲府で結成されたメロディックパンクバンドNeutral (ニュートラル)の3枚目フルレングス。これまで”Compromise (妥協)”というフレーズをアルバムタイトルに入れてきた彼らは、自主レーベルCompromise Recordsを立ち上げ、Melodic Punk Styleなど海外のメロディックパンクメディアともコラボレートし、本作で海外流通も果たした。近年は来日公演で共演するアーティストから熱烈に支持されており、特に長年メロディックパンクシーンを見つめてきたコアなリスナーからの評価は高い。本作の”ネタ”になっているのも、Neutralに大きな影響を与えてきたオーストラリアのBodyjarであったり、Neutralと親交も厚いTake Back The Beers!といったバンド達で、アルバム最後に収録されている”Band”では、彼らが大好きなバンドの名前をそのまま列挙したリリックが印象的。こうした”ネタ”は彼らがメロディックフリークス達に愛されるキッカケで、彼らが20年以上もバンドを続けてこられた理由なのだろう。もちろん、「Ideal father?」や「Why」といった高いメロディセンスを持つ楽曲も散見されるが、そうじゃないNeutralらしさにこそ魅力を感じて欲しい。

Stanis - Takes from a Modern Society
 

レーベル (Label) : Unsigned
出身国 (Country) : イタリア/ボローニャ
公式ページ (Band Link) : https://www.facebook.com/stanispunxhc/


X-State Ride解散後、2017年にドラマーCiccoが中心となって結成されたファスト・メロディックバンドStanis (スタニス)のデビューアルバム。これまでに数枚のEPをリリース、既に数多くのローカルショウでプレイしてきた。これまでX-State Rideでは聴く事の出来なかったメロディに乗せて叩き込まれるCiccoのドラムが心地良く、Thousand OaksやTHANX 4 ALL THE SHOESといった現行イタリアン・ファストメロディックパンク/ハードコアにも通ずる独特の哀愁がある。アルバム序盤に収録されているような「Ready Reply」や「Dying Witness」はSymphony of DistactionやThe Declineといったバンドサウンドにも似た質感を持ち合わせているが、これはCiccoがTen Foot Poleの大ファンである故の感覚でしょう。

Statues On Fire - Living In Darkness
 

レーベル (Label) : Rookies Records
出身国 (Country) : ブラジル/サント・アンドレ
公式ページ (Band Link) : https://www.facebook.com/statuesonfire/


近年、世界的にも盛り上がっている印象を見せている南米ブラジルからダークホース的存在と言えるStatues On Fireのニューアルバムが前作『Phoenix』から5年振りにリリースされた。既に本国では高い人気を誇り、それらはYouTubeにアップされているTV番組のインタビュービデオや、ハイクオリティなミュージックビデオからも確かに確認出来る。では、母国の政治家で、フェミニスト/人権活動家のマリエール・フランコが暗殺された事件ついて歌っている。彼女は2016年にリオデジャネイロ市議会議員選挙に当選。シングルマザーでファヴェーラ (有名なスラム街) 出身である立場から、貧困層の黒人女性の社会的立場を守る為に活動を続けた。2018年、フランコが暗殺されたニュースはここ日本でも大きく取り上げられ、ブラジル全国で数千人が街頭デモに参加した。Statues On Fireはアメリカやヨーロッパなど、世界中をツアーして周り、こうしたポリティカルな姿勢が高く評価されてきた。日本に住むメロディックリスナーとして、他国の同じメロディックパンカーが日常で抱えている様々な問題を知り、考える事、サポートできる事が出来るのは素晴らしい事だと思う。

Millencolin - SOS
 

レーベル (Label) : Epitaph Records
出身国 (Country) : スウェーデン/エレーブル
公式ページ (Band Link) : http://millencolin.com/start/


『True Brew』以来4年振りとなった9枚目フルレングス。ギタリストMatiasの持つスタジオSoundlab Studiosにて、Millencolinのソングライターでありボーカル/ベーシストNikolaがプロデューサーとなって制作された。未だに『Pennybridge Pioneers』以降のMillencolinをポップすぎるという声はあるものの、『Machine 15』でそのポップセンスが決してセルアウトの為に手に入れたものではない事は十分証明出来ているし、オールドファンだけでなく新たなファンベースを世界中で獲得し続けているのは、これを読んでいる人達なら承知の事だろう。どうしても受け入れられない人はスウェディッシュ・ロックスターのポップアルバムとして聴いてもらえればいい。キックオフ・トラックであり、アルバムタイトルになっている「SOS」は、重厚なコーラスが印象的、近年のMillencolinを象徴するタフでパワフルなビートとギタープレイが、Nikolaのボーカルを盛り立てている。メロディックパンクマスターにしか鳴らせないフックの効いた「Let It Be」や「Do You Want War」もリードトラックになっていい程素晴らしい楽曲。いつまでも雲の上の存在でいて欲しいとすら思える1枚。

St. Plaster - St. Plaster
 

レーベル (Label) : Epitaph RecordsWhite Russian Records
出身国 (Country) : オランダ&ベルギー
公式ページ (Band Link) : https://www.facebook.com/St-Plaster-943313035850460/


Call It OffのAdrianとBig Dog RecordingsのTimのユニットとして結成。No Use For A Nameや初期Green Day、RancidやBad Religionに影響を受けた古き良き90’メロディックパンクを制作するプロジェクトとして、いくつかのデモをリリースした後にライブ活動を開始。突如現れた彼らに世界中のメロディックパンカー達は虜になった。ライブ活動を行うにあたり、ベーシストにF.O.D.のHans、ドラマーにDowzerのRemyが参加したこともあり、この夏大規模なパンクフェスにも多数出演を果たしている。その楽曲は、Frenzal RhombやTen Foot PoleといったバンドらのポップセンスをPMXやRufio、Harbourといったパンクバンドの持つ牧歌的な温かみと個性的なアレンジで昇華した非常にハイセンスなものばかりで、アルバム全体の構成もドラマティックで素晴らしい。残念なことに2019年を持って活動をストップする事が決定しているが、すぐにでも復活して世界中をツアーしてほしいと願うばかりだ。

Strung Out - Songs of Amor and Devotion
 

レーベル (Label) : Fat Wreck Chords
出身国 (Country) : アメリカ/カリフォルニア
公式ページ (Band Link) : https://www.facebook.com/strungout/

4年振り9枚目のフルアルバム。これまで大きなブランクもなく、日夜ツアーを続けている彼ら。2018年に長年バンドを支えてきたドラマーJordanが脱退。本作は新しく加入したRJ Shankleが参加した初めてのアルバムだ。数々のメロディックパンク作品を手がけてきた巨匠Cameron Webbをスタジオに迎え、バンドメンバーが一丸となって制作が行われた。Strung Outらしさの象徴とも言えるメタリックなツインリードやシュレッダーリフはJasonのボーカルを更にダンディに引き立て、緩急の効いたドラマティックなアルバム構成にキャリアを積み重ねる事からしか得られない余裕を感じる。「Monuments」や「White Girls」といった古き良き90’Strung Outぽさを感じさせてくれる楽曲もあり、新旧問わず多くのパンクリスナーに聴かれるべき名作。近年のStrung Out作品の中ではダントツで良いと思います。

CF98 - Rotten to the Core
 

レーベル (Label) : Sound Speed Records
出身国 (Country) : ポーランド/クラクフ
公式ページ (Band Link) : https://www.facebook.com/cf98music/

2003年から活動を続けるポーランド出身女性ボーカルKarolina率いるメロディック/ポップパンクバンドの1年振り6枚目EP。RNR TOURSでもKRANG、Rabies、Skywalkerと積極的にチェコのパンク/ハードコアバンドを招集してきたが、彼らもそのシーンに属するバンドのひとつで、彼らの拠点であるクラクフはチェコ国境に近い南部に位置している。今年6月に初来日、すべての公演を成功させ、RNR TOURSにとっても印象深いツアーになった。現在のメンバーラインナップの中でオリジナルメンバーはKarolinaのみ。初期はポーランド語のハードコアパンクだったのも面白いが、本作はポリティカルかつポーランド人としてのパーソナルな問題をテーマに、メジャーのロックシーンでも通用するかのようなキャッチーなメロディック/ポップパンクを披露、個人的には女性版Sum 41とも形容したくなる程。ツアー中みんないつも笑顔でハッピー、是非また来日サポートしたいと思えるバンドです。

Bad Religion - Age of Unreason
 

レーベル (Label) : Epitaph Records
出身国 (Country) : アメリカ/カリフォルニア
公式ページ (Band Link) : https://badreligion.com/

6年振り17枚目のフルアルバム。2013年に加入したギタリストのMike Dimkich、2015年に加入したドラマーJamie Millerが参加する初めてのアルバムで、プロデューサーにはJimmy Eat WorldやParamoreなどを担当したCarlos de la Garzaを起用し、長年制作に関わってきたJoe Barresiも参加している。前作『True North』以降の制作スケジュール通り、6年毎にリリースされてきたGregのソロアルバムリリースを挟みながら、制作活動が行われた。現代に起こる様々な事件や問題をテーマに、今回は特にトランプ政権問題や人種差別に関するメッセージを中心としながら、シンプルでシネマティックな世界観を歌詞世界で表現している。Gregは「歴史は繰り返す、ということであり、我々はそれに対して挑んではいけないということを理解した。それに関して十分な警告をしたい、誰もがこのことを知っておくべきなんだ」と話す。『True North』の延長線上にあるシャープで高級感のあるメロディックパンクサウンドは、年を重ねるにつれ味わい深くなっていく重厚なコーラスワークと、火花を散らすかのように生々しいギターのメロディワークによって更に深化を遂げている。

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